平成30年8月26日 大日奥大日立山三山縦走

平成30年8月26日(日)単独で、称名平から、大日、奥大日岳、別山、真砂、立山三山をめぐる登山をしました。

 

浄土山まで行く予定でしたが、強風のため、断念しました。

 

称名道路は、6時から19時まで解放されていますが、それを過ぎると閉じられますので、その間に、帰ってこれるように計画を立てなければなりません。日帰り登山です。

 

そのため、何かのトラブルで、時間が遅れた時、ショートカットできるエスケープルートを2-3考えておきました。

 

持ち物は、食料、補給食(プロテインバー2本、トレイルバター、梅干し、ベスパハイパー、マルチビタミン)、水2L、ライト、バッテリー、レインコート上下、熊鈴、救急キット、現金

 

6:10 称名平駐車場を出発

 

6:20 左手側にある大日岳登山口から称名坂に入ります。

 

八郎坂ほどではありませんが、比較的急峻な坂道を登っていきます。

早朝でしたが、汗がしたたり落ちてきました。

 

この行程では水場もありますし、水の補給ができそうなので、水分は2Lほどしか持っていきませんでした。

 

称名坂はガレ場はそれほどありませんが、上の方で、梯子や鎖があり、岩を右にトラバースするところがあります。


約30分で牛の首に到着。そこから尾根沿いに、岩場を登ると、約10分で大日平に入り、木道になります。

 

大日平の木道は緩やかな登りで、広々とした湿原が広がっています。
谷を隔てた右手には、弥陀ヶ原の湿原があります。

 

やがて遠方に、大日平山荘が見えてきます。称名谷を隔てた右側に、弥陀ヶ原高原ホテルが見えます。

 

木道を30分くらい行くと、大日平山荘に到着しました。(7:35)

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7:40 大日平山荘を出発、大日岳に向けて登ります。

 

最初は木道を少し下がっていき、沢を越えてから、登りになってきます。
最初はまだ木道の緩い登りですが、次第に急峻なつづら折りの登山道が続きます。

沢を数回超えますが、冷たい水が流れる水場で、飲水も可能なので、ボトルにすくって飲みました。500mlほど水分補充し、更につづら折りの道をどんどん登っていき、最後東側へトラバースしていくと、

 8:50 標高2400mの大日小屋に到着しました。

 

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天気は曇りで、霧がかかってほとんど景色が見えません。

左に大日岳登山道があり、約10分で大日岳山頂です。

 

9:00 大日岳山頂着。霧でほとんど何も見えないため、長居せず再び大日小屋まで下ります。

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9:15 大日小屋から、奥大日岳に向けて、縦走開始。

 しばらく登っていくと、ピークに出ました。中大日岳山頂です。

 その後は、七福園といわれるハエマツ帯の中にを通り、鎖場を経て、尾根縦走道をどんどん進みます。
   
このころから、風が強くなり、気温も下がってきました。ただまだ半そでで十分です。

 

壮大な草原、岩稜地帯、湿地帯などを過ぎ、最後急峻な岩場を登ると、左手方向に、奥大日岳山頂に行く道が分かれ、すぐに山頂到着です。

 

10:20 奥大日岳山頂着。そこには十数人のグループがいました。

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イモトアヤコが、大日岳方面を登ってくるという噂があり、今自分はそこを登ってきたが見かけなかったというと、

ここにいれば会えるかもしれないといっていました。
(後で全くの間違いで、実際は室堂から登っていました。)

 妻にラインで連絡し、テレビでイモトアヤコはどこを歩いているかわかるか、と聞きましたが、わからないと返ってきました。

 

その後、新室堂乗越に向かって下り基調の道が続きます。
細かなアップダウンを繰り返しますが、迷うところはありません。
少しずつ高度を下げていきます。

 

この写真は、剣岳方面を取ったものです。山頂は見えませんが、長大な早月尾根が一部見えています。

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やがて右手下に、地獄谷、雷鳥沢、その向こうに室堂ターミナルの見慣れた景色が見えました。

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11:00 新室堂乗越で、雷鳥沢方面に下りる道と、別山乗越に上る道とに分かれます。
   別山乗越にある剣御前小屋に向けて登ります。

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 がれ場ですが、比較的登りやすい登山道を1時間弱登っていき、

11:55 剣御前小屋に到着しました。

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ここは室堂から、別山尾根経由で剣岳に登るコースの中継点なので、登山者が多かったです。ここでトイレを借りました。無料です。

 左手方向を下りてくと、剣沢です。

 

早々に右側の、立山方面に向けた道を登っていきました。
このあたりから、風が強くなり、体感温度が急激に下がり、霧で視界も悪く、ちょっと心配になったので、道の脇で休憩に入り、昼食をとりながら、様子を見ていました。  
場合によっては、エスケープルートとして考えていた雷鳥沢に降りるコースで、室堂まで直下しようとも思いましたが、しばらくすると、立山方面から人が降りてきて、何とか進めそうな雰囲気だったので、次の別山に向けて出発しました。

 

12:15 別山山頂。小さな祠の看板があります。


そのまま、尾根沿いの道を真砂岳に向かって下り、上り返していきます。

ゴロゴロした岩場で、風がますます強くなり、霧がすごい勢いで室堂方面から黒部川方面に流れています。
台風並みの強風で、帽子が飛ばされそうになります。おそるおそる進みます。
真砂岳山頂はパスし、そのまま立山三山に向かいます。

稜線がきれいに下って登っています。風は強いままです。飛ばされそうになります。

ただ雄大な山の雰囲気満載で、好天だとどんなに気持ちがいいか、とも思いました。

低体温症になりそうだったので、ここで、レインコート上下を身に着けました。

富士の折立にむかって登っていくと、韓国人の集団とすれ違いました。
ハングル語で言葉はわかりませんが、あいさつを交わします。なかなか愛想がいいです。

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 13:00 富士の折立。そのままガレ場を進みます。

室堂方面を見下ろした写真です。

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13:15 大汝山。ここは、最高峰に何人かいましたが、寒いのでそのまま通過。

大汝休憩所があり、ここは映画「春を背負って」舞台となった小屋です。

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13:25 雄山到着。みなれた建物があります。ここからは、ぐっと人が増えました。

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この寒風の中、なんでこんなにいるんだ、というくらいの人です。

 

早々に下山しますが、急峻なガレ場なのに、ほとんど登山素人の人が多く、もたもたして全然進みません。横を追い越しながら進みます。見ていると、よくこんな格好で登れるな、というくらい、山になれていない人が何人もいます。小学生も多く、いつ事故があってもおかしくありません。

気軽にピクニック気分で登れるようなところではないと思うのですが。落石も起こしまくりです。現に、この後、転倒しけがをした人があり、救助隊が向かったという情報がありました。

 

13:50 一の越到着。イモトアヤコが建物の中にいるという声がすぐに聞こえました。

 

しばらく待っていると、義足の少女と、イモトアヤコが出てきました。写真何とか取れました。(^^)

 今から雄山山頂目指して、頑張って上るぞ、と手を挙げています。

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強風と、寒さのため、ここからの浄土山登頂は断念し、そのまま室堂まで降りました。

 

 一の越室堂間は、歩道が整備され、今までとは全く違う歩きやすい道ですが、何か所か、万年雪の上を通ります。

 

14:30 室堂到着。水分補給し、10分ほど休憩してから、アルペンルートを下りました。

 

美松坂コースから、弥陀ヶ原を経由し、木道で、弘法までおりて、そこから八郎坂を下りました。

 

ちょうど八郎坂に入るころから、雨が降り始め、雨の中の八郎坂下山となりましたが、これがとても怖かった。岩がことごとく滑り、とても危険なので、こわごわ進みました。こんなに危なくなるとは!!

 

17:20 称名滝駐車場に到着しました。なかなかスリリングな縦走の旅でした。

 

時間は十分にあったので、浄土山登頂も可能だったと思いますが、強風に、怖気づいてしまいました。

 

霧の中から時々顔を出す、山々の頂、山崎カールと呼ばれる広大な風景は見ものでした。天候が良ければ、視界が広がり、立山雄大な風景を思う存分楽しめるコースだと思います。

 他の人の登山記録をみると、このあたりの風景、写真が満載のものがあり、この景色が見たかったと残念に思います。

 けれど、登山の魅力を十分に味わえるコースです。また山の怖さの片鱗も垣間見ることができました。

 

3000m級の山は、下界に比べ気温が低く、風も強いことが多く、ちょっとした天候の変化で厳しい環境になります。装備が十分でないと、夏山でも遭難する可能性もあるかと思います。

 決して油断することなく、十分な装備をして臨む必要があります。状況判断が大事で、いつでも撤退する勇気が必要です。